音楽制作でいい加減世の中の有用な VST を活用していきたいと思い立ち、VSTHost というソフトを使ってみる事にしたので VSTHost について色々このページにメモしておきます。
私のPCは Windows なのでここに書いてあることは Windows 前提とします。また、シーケンサーには物凄く古いソフトですが音楽ツクールDXを未だに愛用してるので、音楽ツクールDXで打ち込んだ音を VSTHost で再生する事を前提とします。
- ダウンロードとインストール
- 初期設定
- MIDI信号送信元のシーケンサーでMIDI出力先を設定
- フリーのVSTプラグインで音を鳴らしてみる
- VSTプラグインの設定を変更する
- 複数トラックを別々のVSTで再生する
- Soundfont(.sf2)とVSTを併用する
ダウンロードとインストール
以下のサイトから vsthostx86.zip や vsthostx64.zip がダウンロードできます。
https://www.hermannseib.com/english/vsthost.htm
仮想MIDIケーブルにMIDI Yokeを使う場合、32bit版のアプリケーションでしか使えないので、32bit版の vsthost86.zip をダウンロードします。loopMIDI なら 64bit 版でもいけるはず。
インストールは不要で、これを展開して、中に入ってる vsthost.exe 実行で起動します。
初期設定
MIDI インプットデバイスの設定
- メインメニューの「Devices」→「MIDI...」から MIDI Settingsを開きます
- MIDI Input Devices で使用する仮想MIDIケーブルを選びます。私は In From MIDI Yoke 1 と 2 を使うのでこれらを選択しました
VSTプラグインを配置するフォルダー設定
メインメニューの「File」→「Set Plugin Path...」でVSTプラグインを配置するフォルダーを設定します。デフォルトで設定されているフォルダーでよければ追加の必要はありません。私は vsthost86 の下にプラグインを配置することにしたので vsthostsx86/Vstplugins フォルダーを設定しました。
MIDI信号送信元のシーケンサーでMIDI出力先を設定
MIDI信号送信元のMIDI出力先にVSTHostで設定した仮想ケーブルを設定します。私はシーケンサーに音楽ツクールDXを使用しているので、音楽ツクールDX側で以下のように設定しました。
フリーのVSTプラグインで音を鳴らしてみる
DSK Dynamic Guitars というギター音源の VSTプラグインで音を鳴らしてみます。以下のサイトからVSTプラグインをダウンロードして、先ほど設定したプラグインフォルダーに配置します。
https://www.dskmusic.com/dsk-dynamic-guitars/
32bit版を使っている場合は、32bit版のVSTプラグインをダウンロードします。
配置したら VSTHost で「File」→「Rescan Plugins」を実行します。すると、「File」→「Plugins」に DSK Dynamic Guitarsが増えているのが確認できます。
これを実行すると、このVSTプラグインのノードが作られます。
この状態で先ほどMIDI出力を設定したシーケンサーでMIDIを再生すると、VSTプラグインのギター音源でMIDIが再生されるのが確認できると思います。
VSTプラグインの設定を変更する
VSTプラグインノードの右上の「Plugin Edit」をクリックするとVSTプラグインの設定ウインドウが開きます。
DSK Dynamic Guitar の場合はここでアコースティックギター、ナイロンギター、スチールギターの音色を切り替えたり、リバーブの設定などが行えます。
複数トラックを別々のVSTで再生する
トラック1用とトラック2用のVSTノードを作ります。
ノード左にある「MIDI Input Filters」ボタンをクリックして、MIDI Input Devicesのウインドウを開きます。
再生したいMIDIインプットを選択して、「Filter Settings...」をクリックしてMIDIインプットのフィルター設定ウインドウを開きます。Channels で再生するチャンネルを設定します。
チェックを入れたチャンネルがミュートされます。
トラック1だけ再生させたい場合はChannelsの1以外にチェックを入れます。トラック2用のVSTノードでは同様の手順でChannelsの2以外にチェックを入れます。
すると、それぞれのノードのVSTプラグイン設定が各トラックのみに反映されるようになります。例えば、DSK Dynamic Guitar でトラック1用のノードではナイロンギター、トラック2用のノードではアコースティックギターの音色で分けることができます。
Soundfont(.sf2)とVSTを併用する
DSK Dynamic Guitar やその他のフリーのVSTに良いフレットノイズが見つからず、今まで使った事があったフレットノイズが入っているSoundfont(.sf2)を併用したくなりました。試してみたところ、VSTHostとTiMidity++を併用できたので手順をメモしておきます。
まずはTiMidity++側でMIDI信号を受け取れるようMIDI入力デバイスの設定をします。MIDI Yokeを使っている場合は以下のように設定します。loopMIDIの場合は loopMIDIを指定します。
ミュートするチャンネルを設定します。チャンネル3、4をSoundfont用のチャンネルにしたい場合は以下のようにそれ以外をミュートします。
前の項目で書いたように VSTHost 側でも不要なチャンネルをミュートすると、チャンネルごとの音色が VSTHost、TiMidity++で再生されるようになりました。